毎日の「ティータイム」をもっと楽しみたい
午前中の頑張りの後や、ゆっくり過ごせる日の午後など、「ほっ」と一息つけるティータイムは生活の中でも大切にしたい時間です。
こだわりのコーヒーを淹れたり、お楽しみのスイーツを堪能したり、ティータイムの楽しみ方はたくさんありますよね。
目次
ティータイムの習慣って、どこからきているの?
ふと思い出すと、幼い頃から「3時のおやつ」って言葉をよく聞きます。
友人とランチをした後にカフェでお茶をするという流れも、とてもポピュラーなものになっていますね。
そのためか、必然的にティータイムといえば午後3時前後をイメージしてしまいます。
3時のおやつの語源は、「御八つ」
一見、ただの語呂合わせのように見えますが、きちんと意味がありますよ。
江戸時代では午後2時〜午後4時の間の時間を指す「八つ時」という言葉があり、「御八つ」→「おやつ」に変化したそうです。午後3時という時間は、八つ時のちょうど中間を指していたんですね。
また、この時間は1日の中で最も食べ物が脂肪になりにくいと言われています。甘いもの好きだけどカロリーが気になる人にとっても、おやつにぴったりの時間だったのです。
ですが実際のところは、おやつやお茶を楽しむ時間はこの時間帯に限られた事ではなく、夜食として楽しんだりなど、その捉え方は人それぞれになります。
自分が1番満足感を得られるタイミングが、ベストな時間と言えるのではないでしょうか♪
英国発祥の「アフタヌーンティー」
ティータイムといえば、英国式のアフタヌーンティー。
ホテルやカフェなどでも、見た目も華やかで美味しいアフタヌーンティーがたくさんありますね!
イギリスでのその習慣は、1840年代に始まったと言われています。当時のイギリスでは、朝食と夕食の2回の食事が一般的で、お昼ご飯を食べる習慣が無かったそうです。
ある上流階級の伯爵夫人が、夕食までの空腹を耐えれず午後3時ごろにベッドルームでパンやケーキの軽食と紅茶を嗜むようになったのが由来だと言われています。
その後、夫人はその時間に友人を招いて数人で楽しむようになりました。
友人同士で軽食とお茶を楽しむ時間は「アフタヌーンティー」と呼ばれるようになり、1880年頃には、上流階級の人々の間ではとてもポピュラーなものになったそうです。
英国発祥でも由来は別物の「ハイティー」
ハイティーとは、労働階級の人々の間で徐々に広まっていったものです。
仕事から帰ってきた夫の為に、妻が午後5時や6時には夕飯を準備して待っていた事が始まりと言われています。
ハイティーでの食事はケーキやスコーンなどの軽食では無く、私たちにとっての夕食で出てくるような食事になります。一部の地域では、今でも夕飯のことを「ティー」と呼ぶところがあるそうです。
その他にも、英国でのティータイムは様々
朝起きてすぐに飲む『アーリーモーニングティー』は、ベッドやベッドサイドで紅茶を楽しむ優雅な習慣です。
種類豊富な朝食と一緒に紅茶を嗜む『ブレックファストティー』や、女性が家事を終えて一息つく際に紅茶を飲むことから始まった『イレブンシス』、夕食後にゆっくりくつろぎながら紅茶を飲む『アフターディナーティー』
世界のティーの種類は様々
代表的なイギリスのティータイムと日本のおやつ事情についてご紹介しましたが、世界には様々なティータイムの楽しみ方があります。
インドの「チャイ」
インドには沢山の名立たる紅茶の山地があり、ダージリン、アッサム、ニルギリなど、世界一の紅茶生産国。
紅茶はミルクと砂糖を加えてお湯で煮出した「チャイ」と呼ばれるミルクティーで飲むのが一般的で、シナモンやショウガなどを加えた「マサラチャイ」などもあります。
中国の「中国茶」
中国もお茶で有名な国の一つですね。
中国茶というと日本では烏龍茶が人気ですが、実は中国で一番飲まれているのは緑茶の方。
杭州の龍井茶(ロンジンチャ)はとくに有名です。また、花で香りを付けたり、花そのものとブレンドした「花茶」もあり、ジャスミン茶がその代表格。
有名なプーアール茶は、一度製茶したものを後から発酵させた黒茶の種類に文類されます。
モロッコの「ミントティー」
モロッコで毎日のように飲まれているのが、ミントティー。
中国の緑茶にフレッシュミントと砂糖を加えたもので、現地では「アッツァイ」と呼ばれているそうです。
ポットに緑茶+フレッシュミント+砂糖を入れて、熱湯を加えます。たっぷりと砂糖を入れていただくのがモロッコ流です。
モンゴルの「スーテイ・ツァイ」
「スーテイ・ツァイ」は、モンゴルの人々が愛飲しているお茶。
磚茶を削ったものに牛や羊の乳と塩を入れて作るもので、モンゴル版のミルクティー。
お茶というよりはスープに近い感じで、実際にモンゴルでは粟や羊肉などを入れることもあるそうです。
自分らしいティータイムを過ごしましょう
世界のティータイム事情がそれぞれ違うように、ティータイムと言ってもその概念は様々で、定められたルールや条件などはありません。
もちろんマナーや、正式な場でのティータイムにはちょっとした決まりがあったりしますので、その際には気をつけなければなりません。
「一息つく、ホッとできる時間」の作り方は人それぞれなので、自分に合った時間と環境づくりをしていきたいですね。
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