ちょっと気になるうつわのお話①ソーサー編
こんにちは。
「ちょっと気になるうつわのお話」では、ふとした時に気になるような器のことについて、少しずつ綴っていこうかなと思います。
皆様のちょっとした話の小ネタになれば良いなと思っています。
「ソーサー」の、おはなし。
今回の題材は、「ソーサー」です。
ティータイムに欠かせないカップ&ソーサー。
片手でソーサーを受け皿として支えて、もう片方の手でカップを持つ仕草は、上品な印象を与えてくれますよね。
映画やドラマのワンシーンを思い出しても、ティータイムといえばカップとソーサーの組み合わせを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
実際に飲み物を飲むだけなら、カップだけでも成立します。マグカップやコップで十分事足りてしまいます。
それでも、お茶を楽しむ多くの人たちに使われているカップ&ソーサー。
今回はその成り立ちなどについて、ちょっとお話させて頂きます。
ソーサーの生まれは18世紀頃のヨーロッパ
コーヒーがヨーロッパに誕生したのが16世紀頃と言われています。
カップと一緒にソーサーがセットで出されるようになったのは、それからしばらく経った18世紀頃になります。
なんと当時は受け皿としてでは無く、「熱い飲み物を移して冷ますための器」だったそうです。
これには驚きますね。
現代のカップとソーサーの形状からすると想像がしにくく、なんだか不恰好なイメージを持ってしまいがちです。ですが当時のカップとソーサーは、それぞれ今とは少し異なる形状をしていたそうですよ。
カップには取手が無い湯呑に近い形で、ソーサーは今よりも深さがあり浅いボウルのような器でした。
特に紅茶は熱いお湯でつくらなければ良い味が出ない為、当時の取手の無いカップを持つのはとても熱かったと思います。更に西洋人は日本人と比べて猫舌な方が多いという説があり、別の器に移して冷ましていたのも納得できる気がします。
飲み物を冷ます器から、現代の役割に移行
20世中旬になると、カップから直接飲むのが主流になってきました。
ソーサーは本来の役割としての深さが必要となくなり、浅い受け皿の形に変化し、器の中央にはカップが安定するようにくぼみが出来ました。
今では沢山のデザインや形のカップ&ソーサーがありますが、ベースはこの当時から変わらず引き継がれていますね。
元々の使い方とは違いますが、熱いカップを持たずに持ち運びが出来たり、ティースプーンを置くスペースとして活用できたりと、無くてはならない存在ですね。
唯一持ち上げられることが許されたお皿
食事の際にお皿を持ち上げて良いとされるのは、世界共通ではありません。
特に当時の西洋の地域ではお皿を持ち上げて食事することはタブーとされていて、ソーサーはお皿として唯一それが許されたものでした。
ティータイムの際に膝の上に置いて嗜むことから始まり、今ではカップを持つ反対の手でソーサーを支えて持つスタイルも一般的になっていますね。
今でも食事の際のマナーは国それぞれで違うので、海外に行かれる際はチェックしておいた方が良さそうですね!
いかがでしたか?
当たり前のようにティータイムやおもてなしの席で目の前にあった「ソーサー」ですが、ルーツを辿ると元々は全然違う使い方をされていました。
上品なイメージや丁寧なイメージがあるカップ&ソーサーですが、そのルーツを知ることで今後はもっと身近に感じられて、お茶の場がもっと楽しくなりそうですね♪
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